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この記事では、漢字検定準1級に一発で合格できるようになるための勉強法を解説します。
2級までと違い、準1級はかなり気合を入れて勉強しないと合格は難しいです。本屋さんで問題集をパラパラとめくり、「あ、これ無理だ」と思った方も多いのではないでしょうか。
ですが、この記事で解説する問題集を使って勉強すれば、一発で合格できるラインを狙えるようになります。
僕の場合、勉強を始める前に受けた模試では200点満点中30点くらいでしたが、2冊の問題集だけで約3ヶ月勉強して、200点満点中171点を獲得し合格しました。

使った問題集は下記の2冊です。
2022/9/14追記:上記の「カバー率 漢検マスター」は少し古くなっており、同じ会社から発行されている下記の「史上最強の漢検マスター」でも問題ありません。内容はほぼ変わらないので、お好みの方で大丈夫です。
この記事を読めば、
- 漢検準1級の勉強法
- 各大問の出題内容・難易度
- 漢検準1級のレベルや合格率
がわかりますので、ぜひじっくり読んでみてください!
漢検準1級合格におすすめの問題集と勉強法
漢検準1級合格に必要な問題集は下記の通り。
- カバー率測定問題集 漢検マスター 準1級(ナツメ社)
- 本試験型 漢字検定試験問題集 準1級(旺文社)
- 漢検 四字熟語辞典(日本漢字能力検定協会)
各問題集の具体的な使い方を見ていきましょう。
「カバー率測定問題集 漢検マスター 準1級」で基礎力をつける
まずは、カバー率測定問題集 漢検マスター 準1級を最低2周繰り返して、知識の定着を図ります。
1.カバー率測定問題集 漢検マスターの特徴
分野ごとに出題頻度の高い問題がまとめられており、1P内の上半分に問題、下半分に解答と解説という構成になっています。

上半分に問題、下半分に解答と解説という構成です
解答は赤字になっていて付属の赤シートで隠せるので、例えば
- 電車の中→読み問題の演習
- 家や学校→書き問題の演習
という風に、効率よく使い分けることも可能です。
そしてこの本の良いところは、読みや四字熟語の解答に、意味の説明が書いてある点。これがあるかどうかで記憶の定着率が段違いなので、とても助かります。
この漢検マスターを最低2周繰り返します。
では具体的に、1周目と2周目をどのように勉強するか、見ていきましょう。
2.(1周目)答えを見ながら意味と書き方を定着
1週目は、先に答えを見つつ学習していくのがオススメです。
なぜなら、1周目はよほど漢字の予備知識がない限りほとんどの問題が解けないので、無理に解こうとすると序盤で嫌になってしまうから。
例えば、僕が実践したやり方は下記の通りです。
- いったん見開き2P分の問題と解答を見てしまう
- 赤シートで隠しながら1個ずつ回答する
- 間違えた問題を5回書く
上記をワンセットとし、30Pほど進んだら最初からもう一度2と3を実践。
問題は約200Pほどあるので、大体7~8サイクルで1周できます。これで約1ヶ月半です。
3.(2周目)答えを見ず、赤シートで隠しながら演習
2周目は赤シートで隠しながら、どんどん進めましょう。1周目である程度定着できていれば、5~6割は解答できるようになっています。
2週目でも間違えた問題は、覚えるまで徹底的に潰します。
4.付録の「カコカン」でスキマ時間に復習
電車や休み時間などの空き時間で、別冊付録のカコカンを活用しましょう。
カコカンには表外漢字の読み書きが頻出順にまとめられているので、効率よく得点源を増やすことができます。

薄っぺらいので、持ち運んでも邪魔になりません
2022/9/14追記:上記の「カバー率 漢検マスター」は少し古くなっており、同じ会社から発行されている下記の「史上最強の漢検マスター」でも問題ありません。内容はほぼ変わらないので、お好みの方で大丈夫です。
「本試験型 漢字検定試験問題集」で実践力を身に着ける
漢検マスターで基礎力を身につけたら、本試験型 漢字検定試験問題集 準1級も2周繰り返して実践力を養いましょう。
この本は全18回の模擬試験を収録しており、本番形式で訓練することができます。
テストだけでなく、各分野の出題傾向や正答率の分析、得点力アップのための補足資料もついているので、単体でも十分活用できますよ!

まとめると、漢検マスターで基礎力を定着させ、本試験型問題集で穴を埋めていくイメージです。
この2冊を徹底的に演習すれば、最低ラインの160点には十分到達できますよ!
漢検準1級の出題内容と難易度
次に、準1級の分野ごとの特徴や難易度、力を入れるべき問題を押さえておきましょう。
問題構成は毎回ほぼ固定されており、大問10問です。
試験時間は60分で、200点満点。およそ160点が合格ラインとなっています。
問題の内訳は下記の通り(難易度は僕の感覚でつけています。星が多いほど難しい)。
設問 | 概要 | 配点 | 難易度 |
---|---|---|---|
1 | 読み | 30 | |
2 | 表外の読み | 10 | |
3 | 熟語・一字訓読み | 10 | |
4 | 共通の漢字 | 10 | |
5 | 書き取り | 40 | |
6 | 誤字訂正 | 10 | |
7 | 四字熟語 | 30 | |
8 | 対義語・類義語 | 20 | |
9 | 故事・ことわざ | 20 | |
10 | 文章題 | 20 |
特に重要なポイントとしては下記の通りです。
- 読み問題をなめるな!
- 四字熟語にパワーをかけるべし!
細かく見ていきましょう。
(1)読み、(2)表外の読み、(3)熟語・一字訓読み
僕の感覚では、準1級は読み問題がかなり難しいです。
先に紹介した「漢検マスター」の読み問題は全て読めるようにしてください。
大問1~3の読みで50点ありますので、ここで40点は死守したいところです。
(4)共通の漢字、(5)書き取り
今回紹介した問題集でしっかり勉強すれば、そこまで難しくありません。
ただし「(4)共通の漢字」は常用漢字から出題されるため、不安であれば2級以下も復習しておくとよいでしょう。
(6)誤字訂正
結構難しいです。漢字自体はそれほどレアなものは出ませんが、どれが誤字か探すのに意外と苦労します。しっかり演習を重ねましょう。
(7)四字熟語
準1級は、四字熟語が最大の難関です。
僕は、勉強開始時点ではほとんど聞いたことがないものばかりだったので、一個一個丁寧に覚える必要がありました。
読み書きだけではなく、意味や成り立ちまでじっくり読みこんで定着させてください。
四字熟語の理解が深まれば、そこに含まれる単体の漢字を覚えられることになるので効率がいいです。
一番時間をかけて勉強してください。
(8)対義語・類義語
初耳な熟語がけっこう登場します。
しかし出題される頻度が多い組み合わせは大体決まっているため、問題集でしっかり演習すれば問題ありません。
(9)故事・ことわざ
故事・ことわざについても、紹介した問題集でおおむね網羅できます。
読み問題や書き問題と重複するものもありますから、そこまで難しくありません。
(10)文章題
文章題は長文の中から「読み10点」「書き10点」が出題されます。
出る問題は単体の読みや書きで勉強した内容が長文に埋め込まれているだけなので、特別な勉強は必要ありません。
一つ注意したいのが、「(1)読み問題」「(10)文章題の読み問題」において、かなり高確率で干支の読みが出題されます。
干支とは、「甲、乙、丙・・・」の十干と、「子、丑、寅・・・」の十二支からなる60種の組み合わせです。
例えば「甲子」は音読みで「こうし」、訓読みで「きのえね」です。
干支の読みはパーフェクトにできるように訓練しておきましょう。
漢検準1級の日程・レベル・合格率・必要な勉強時間
補足として、漢検で押さえておくべき基本事項を述べていきます。
漢検の受検日程
漢検の試験は、級に関わらず年3回実施されています。
毎年2月・6月・10月頃に実施されており、試験日のおよそ1ヶ月前が申込の締め切りとなっています。
試験申込みの詳細については漢検 公式サイトをご確認ください。
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漢検準1級のレベル
漢検は10級~1級まで段階があり、さらに1級の下に準1級、2級の下に準2級がはさまるので、全部で12段階です。
級 | 対象漢字数 | レベル | 合格率 |
---|---|---|---|
10級 | 80字 | 小学校1年程度 | 約95% |
9級 | 240字 | 小学校2年程度 | 約90% |
8級 | 440字 | 小学校3年程度 | 約85% |
7級 | 640字 | 小学校4年程度 | 約85% |
6級 | 825字 | 小学校5年程度 | 約80% |
5級 | 1006字 | 小学校卒業程度 | 約75% |
4級 | 1322字 | 中学校在学程度 | 約50% |
3級 | 1607字 | 中学校卒業程度 | 約45% |
準2級 | 1940字 | 高校在学程度 | 約35% |
2級 | 2136字 | 高校卒業程度 | 約20% |
準1級 | 約3000字 | 漢字大好き人間 | 約15% |
1級 | 約6000字 | 漢字マニア | 約5% |
今回狙うのは、2番目に難しい準1級。
問題集をパラパラめくってみるとわかりますが、準1級は2級までとは段違いのレベルとなっています。
「いきなり準1級はキツイので、まずは2級を取っておきたい」という方は、漢検2級の勉強記事へどうぞ。
簡単に、準1級が2級以下までとどう違うのか、解説します。
準1級の壁① 対象漢字数が激増する
2級までは、級が上がるごとに対象漢字が200~300字ずつ増えますが、準1級はいきなり800字以上増えます。
ただし何回も言った通り、対象漢字3,000字を全部覚える必要はありません。試験に出題される漢字はある程度傾向があり、今回紹介している2冊の問題集で十分カバーできています。
準1級の壁② 表外読み
常用漢字ではあるものの、2級以下では試験対象としない読み方を「表外読み」と言います。
例えばこんなの。
(1)状況を具に観察する
(2)大声で号ぶ
(3)略計画できた
答えは1「つぶさ」2「さけ(ぶ)」3「ほぼ」です。漢字自体は知ってるのに、パッと読めなかったのではないでしょうか。
準1級ではこの表外読みも対象となるので、準1級対象漢字だけを勉強すればいいわけではないのです。
ですがこの表外読みについても、1冊目のカバー率で勉強すれば問題ありません。
漢検準1級の合格率
先ほどの表で記載した合格率は2017年度全3回の平均ですが、準1級の合格率は約15%となっています(「応募したけど受けなかった人」は除く)。
ただし準1級の場合は回ごとに合格率がかなりブレています。下記に、過去12年分の合格率をまとめました。
年度 | 第1回(%) | 第2回(%) | 第3回(%) |
2008 | 13.9 | 11.2 | 16.3 |
2009 | 13.8 | 14.6 | 13.4 |
2010 | 12.7 | 26.3 | 17.4 |
2011 | 13.0 | 22.8 | 10.9 |
2012 | 3.8 | 19.6 | 14.3 |
2013 | 11.9 | 17.2 | 8.2 |
2014 | 20.1 | 18.5 | 10.6 |
2015 | 14.8 | 9.0 | 12.8 |
2016 | 25.1 | 15.5 | 15.9 |
2017 | 16.3 | 22.6 | 9.2 |
2018 | 6.3 | 7.7 | 21.7 |
2019 | 15.4 | 13.4 | 17.4 |
平均 | 13.9 | 16.5 | 14.0 |
わずかではありますが、第2回の合格率が高いことがわかります。少しでも合格率を上げるため、第2回(6月頃開催)を狙うというのもアリかもしれません(もちろん過信は禁物です)。
漢検準1級合格に必要な勉強時間
初めての漢字検定受検なら約300時間、2級合格者なら150~250時間程度でしょう。
僕は2級合格のあとすぐに準1級を受けたので、約3ヶ月(大体220時間くらい)勉強しました。
勉強時間もそうですが、何より大切なのは毎日漢字に触れる事。
忙しくて勉強できない日もあると思います。が、ほんの1ページ読み返すだけでもいいので、毎日触れてください。
漢検に限った話ではありませんが、今までやっていなかった事を習慣づけるためには、ちょっとずつでも毎日実践することが最も重要です。
あとは、ひたすら書いて書いて書きまくってください。準1級は初見漢字も多いため、書きまくって手に覚えこませましょう。

とにかく書くのみ!
最後に:漢検準1級は、受かったらめちゃくちゃすごい!
今回は、漢検準1級の勉強法などについて解説しました。
- 史上最強の漢検マスターで徹底的に基礎を身につける
- 常用漢字の「表外読み」をおろそかにしない
- 四字熟語に一番力を入れるべし
- 本試験型 漢字検定試験問題集 準1級で穴埋めしつつ実践力アップ
漢検準1級は、受かったらめちゃくちゃすごいです。半端な覚悟じゃ合格はできません。
しかし、今回の記事通りに勉強すれば、必ず合格ラインの160点には到達できます。
準1級を持っていると、色々な場面で絶好のアピールになります。頑張って勉強し、合格をもぎとりましょう!!
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Amazonプライム会員について解説した記事も合わせてどうぞ!
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なお、「いきなり準1級はキツイので、まずは2級を取っておきたい」という方はこちらへどうぞ。

--以上!
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